ヒヤリハット事例
給湯器に接続されていた給水ホースが外れ、水が流し台ではなく横方向に噴出した。その結果、周辺の機器に水がかかり、床にも浸水した。発見が遅れたため、床に溜まった水が周辺の居室や廊下、さらに下階の居室や廊下へも漏水した。
給湯器に接続されていた給水ホースが外れ、水が流し台ではなく横方向に噴出した。その結果、周辺の機器に水がかかり、床にも浸水した。発見が遅れたため、床に溜まった水が周辺の居室や廊下、さらに下階の居室や廊下へも漏水した。
学内で起こったヒヤリハット事例
事例1 カセットコンロのガスボンベに引火した
- どこで
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実験室前の廊下
- どうしていた時
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夜食を作ろうと長年使用されていなかったカセットコンロの着火を試みたとき
- あらまし
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カセットコンロの着火を試みたところ、カセットコンロとガスボンベの接続部から火が出た。
- 原因
-
カセットコンロとガスボンベが正常に接続されていなかったためと考えられる。
- 対策
-
コンロを着火する前に接続状態を確認する。
事例2 ガスボンベからガスが噴出した
- どこで
-
空き部屋となっていた実験室
- どうしていた時
-
人が出入りしない部屋なので不明
- あらまし
-
乾燥空気のガスボンベからガスが噴出した。後日、ガスボンベの会社に連絡し調べてもらったところ、安全弁が壊れたことが判明した。ごく稀に起きる現象だという説明であった。
- 原因
-
ボンベの安全弁はごく稀に破裂することがある。
- 対策
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高い圧力のまま放置しないほか、保管について以下の点に留意する。
- 温度がマイナス15℃以上40℃以下で、一定の場所に貯蔵する。特に直射日光が当たる場所や暖房器具のそばは温度上昇に伴いボンベ内の圧力が上がり、バルブの安全弁が破裂することがあるため避ける。
- 風雨の当たる場所、湿度の多い場所、腐食性薬品に近い場所、電線、アースの近くも避ける。
事例3 チタン電極によるパルス細線放電実験で電極が溶融した
- どこで
-
実験室
- どうしていた時
-
パルス細線放電実験により酸化チタン超微粒子を作成していたとき
- あらまし
-
チタン電極を用い、酸素ガス1気圧中でチタン細線0.3ミリを細線放電させた後、チタン電極が酸化・赤熱し、溶融した。
- 原因
-
酸素ガス中でチタン電極を用いて放電実験を行ったため。
- 対策
-
- 酸素中チタン電極の使用を禁止した。
- チャンバー内から鉄を除去し、耐酸化性の高いステンレスねじ、電極を設置した。
- 酸素中チタン電極の使用を禁止した。
事例4 駐車場からの自動車の飛び出し
- どこで
-
構内駐車場に接する構内道路
- どうしていた時
-
自動車で通行中
- あらまし
-
自車が直進していたところへ、駐車場から車が飛び出してきた。
- 原因
-
駐車場出入口付近の駐車禁止区域に駐車している車があり、見通しが悪かった。
- 対策
-
駐車禁止のラインだけでなく、カラーコーンを設置するなど、駐車規制を徹底する。一時停止は停止線前で停車するなど、基本的な交通ルールを身につけさせることが必要。
事例5 流しに捨ててはならない薬品を流してしまった
- どこで
-
実験室
- どうしていた時
-
蛋白質発現解析の実験中
- あらまし
-
流しに捨ててはいけない薬品類(たんぱく質の染色液)を不注意で捨ててしまい、あわててペーパータオルで拭き取り、乾燥後、可燃物として廃棄した。
- 原因
-
不注意により処理方法を誤った。
- 対策
-
注意書き、マニュアル等の掲示を行うなど。
事例6 構内道路の速度超過運転
- どこで
-
構内道路
- どうしていた時
-
歩行中
- あらまし
-
構内道路は制限速度が20km/hであるにもかかわらず、明らかに制限速度を超えて走行している車やバイクを見かける。
- 原因
-
規律を守れない人がいる。
- 対策
-
危険な運転、危険な運転が原因で事故を起こした者への処罰を検討する。交通マナー遵守の呼びかけを行う。
事例7 電気炉の温度の設定を確認せずに昇温スイッチを入れた
- どこで
-
実験室
- どうしていた時
-
水酸化ナトリウムと酸化チタンを160℃に加熱する実験中
- あらまし
-
電気炉を使用して水酸化ナトリウムと酸化チタンを160℃に加熱しようとしたところ、温度設定を確認せずに昇温スイッチを入れたところ、600℃まで加熱され、刺激臭が発生した。
- 原因
-
実験前に電気炉の温度設定を確認せず、昇温スイッチを入れたため。
- 対策
-
電気炉の使用記録簿を作成し、作業を実施する前に使用記録簿を確認の上、現状のプログラムを確認してから使用する。また、使用温度に応じた性能の電気炉を使用することとした。
事例8 ガスバーナーのゴム管が動かした際にガス栓から外れた
- どこで
-
実験室
- どうしていた時
-
ガスバーナーを用いて試験管を加熱しようとしたとき
- あらまし
-
ガスバーナーに火がついている状態でガスバーナーのゴム管が実験台上のガス栓から外れた。ガス栓からでたガスに引火して炎が生じ、プラスチック製水槽の一部が溶けた。直ちにガス栓を閉めたこと、およびガス栓の前に水の入った水槽があったことから人的被害はなかった。
- 原因
-
ガスバーナーのゴム管をガス栓にしっかりと奥まで差し込んでいなかったため、ガスバーナーを動かした際にガス栓から外れた。
- 対策
-
指導教員に安全教育の徹底をしてもらう。
ガスバーナーのゴム管をガス栓に奥までしっかりと差し込み、引っ張っても簡単に外れないことを確認すると共に、ガス栓とゴム管の接続部をバンドで固定した。安全性を高めるために、旧式のガス栓には自動的にガスを遮断できるプラグ及びソケットを取り付けて対応した。 - 参考資料
事例9 漏れた水が隣室および廊下に面した分電子室に入り込んだ
- どこで
-
実験室
- どうしていた時
-
修士年生の学生が、真空装置で薄膜を作製するため、装置に冷却水を流していたとき
- あらまし
-
漏れた水が隣室および廊下に面した分電盤室に入り込んだ。分電盤室については、4階から1階まで水が流れ落ち、分電盤内で漏電の危険があった。隣室については装置底面に水が浸入し装置不具合発生の懸念があった。
- 原因
-
装置冷却用水道水ホースと装置接続部のホースバンドの締めが甘かったため、水圧の変化で接続部からホースが外れかかり、冷却水(水道水)が漏れて流れ出た。
- 対策
-
ホースバンドをしっかり締め直した。実験前と実験後にホース接続部の状況、ホースの劣化などを必ず確認することにした。実験中は、できるだけ装置から離れないことも確認した。
事例10 電源ケーブルが発火した
- どこで
-
実験室(実験台冷蔵庫付近)
- どうしていた時
-
電源プラグをコンセントに差し込んだ状態で、電源ケーブルの先端(むき出し)を外し、接触させてしまった。
- あらまし
-
電源プラグをコンセントに差し込んだ状態で学生が電源装置への電源ケーブルを外してしまった。その先端が接触してしまったため、過電流が流れたことを警告する配電盤のブザーが鳴り、直後に電源ケーブルが発火した。火は高さ2~3cmの小さいものであり、急いで火を息で吹き消した。消火後、すべての実験機器の電源プラグをコンセントから抜き、異臭と煙が室内に漂っていたため窓を開けて換気した。その後、エネルギーセンターに火災発生の報告をして確認作業を行った。
- 原因
-
電源プラグをコンセントに差し込んだ状態で、電源ケーブルの先端を接触させてしまったため、ショートして発火した。
- 対策
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学生の不注意であるため、電源プラグをコンセントに差し込んだ状態で電源ケーブルの先端を接触させないよう、注意喚起する。
事例11 缶から発砲ウレタン液が飛び散った
- どこで
-
共同実験駐車場
- どうしていた時
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2液混合タイプの発泡ウレタンを破棄処理する際、2液混合をして廃棄するよう指導教員より指示を受けそれに基づき作業中に発生した。
- あらまし
-
2液混合タイプの発泡ウレタンのA液(主剤、代替フロンガス入り)缶を開栓する際にプラスチック製のハンドルを回してコックを開けようとした(図(1))ところハンドルが破損した(図(2))。次にモンキーレンチでコック出口の継手に接続されていたホースを外した(図(3))途端に中身が急に吹き出し(図(4))広範囲(3m程度)に渡り飛び散った。手袋を着用し、コック出口の方向に気を付けていたため、大事には至らなかった。
- 原因
-
一部使用済の缶の経年劣化(購入後10年程度)により、コックとホース内でウレタン液が固化していたと思われる。このため、コックハンドルが回りにくいほど硬くなっており破損した。また、ホース内の閉塞に気づかず、コックは閉じたままと信じ込み、ホースを継手から外したところ、中身が吹き出す結果となった。
- 対策
-
正規の開栓方法では作業ができない場合には、危険を認識し、学生のみでの作業を中止して、教員に報告する。教員は専門業者に相談する。
- 参考資料
事例12 変圧器からコードを抜く際にショートし、コードが部分的に燃えた
- どこで
-
実験室
- どうしていた時
-
変圧器側のコードを抜こうとした際に発生した。
- あらまし
-
コンセントと繋いだままであったため、変圧器からコードを抜いた際にプラスとマイナスが接触しショートしてしまった。その際に配電盤のブレーカーが働かず、コードが部分的に燃え、煙が出た。
- 原因
-
電源を繋いだままコードを装置から抜いたため。また、ショートにもかかわらず、ブレーカーが落ちなかった。 本実験台は壁面の配電盤から電源を取っているが、50Aのブレーカーに繋がっていたため働かなかった。
- 対策
-
コンセントを繋いだまま作業を行わないこと。電気工事は施設課の管理下で行うことを徹底していく。
- 参考資料
事例13 実験後に閉栓しなかったため、冷却水ホースが外れて床が水浸しになった
- どこで
-
実験室
- どうしていた時
-
実験装置の冷却中
- あらまし
-
短時間の実験中だったが、学生が閉栓せずに帰宅してしまい、夜中に実験装置に接続している冷却水ホースが外れ、当該実験室から出入口を通じて廊下に水が漏れ出し、廊下および隣室(向かいと両隣の計3部屋)が水浸しになった。
- 原因
-
ホースバンドの緩み、冷却水循環中に実験者が閉栓せずに帰宅したこと。
- 対策
-
ホースバンドの定期チェック。ホース外れ時に自動閉栓してくれるストッパ付給水栓の導入。実験中は現場を離れないように指導を徹底する。
事例14 接続ミス及び複数の実験機器の接続によって配電盤の端子等が溶けた
- どこで
-
実験室
- どうしていた時
-
培養作業中
- あらまし
-
異臭に気づき原因を調査したところ、配電盤接続部のケーブル被膜、端子が溶けているのを確認した。
- 原因
-
配電盤の端子への接続ミスならびに複数の実験機器の接続によってケーブルに許容以上の電流が流れたため。
- 対策
-
実験機器の再配置と適正な電源ケーブルの使用。低圧電気取扱業務従事者有資格者による結線。
事例15 実験に使用しているゴム栓が溶けたにも関わらず実験を継続し、周辺一帯に異臭を発生させた
- どこで
-
実験室
- どうしていた時
-
自作の管状電気炉の試運転中
- あらまし
-
過度に電気炉を断熱して作成していたため、ゴム栓部の温度が上昇しゴム栓が溶けたことで広範囲にわたり継続して異臭が発生した。
- 原因
-
設定温度を指導者に確認せず、本来設定すべき炉の設定温度より400度以上高くして実験をしていた。ゴム栓が溶けていることに違和感を感じなかった。
- 対策
-
ゴム栓が溶けることが異常であることを理解する。加熱部とゴム栓の距離を取り、遮熱版を設けてゴム栓が過熱されないよう機器を変更する。
事例16 蛇口が完全に閉栓されておらず、実験室1部屋と廊下が水浸しになった
- どこで
-
実験室
- どうしていた時
-
実験を終了させ帰宅していた時
- あらまし
-
蛇口を閉めて帰宅したが完全に閉栓されておらず、蛇口に接続しているホースから実験装置を通して水が流れ続け、当該実験室から出入口を通じて廊下に水が漏れ出し、実験室及び廊下の一部が水浸しになった。
- 原因
-
蛇口に長いホースが接続されており、完全に水が止まったことを目視することができなかった。
- 対策
-
実験後は蛇口からホースを外す。ホースの長さを短くし、内部の水の視認性の高いホースに変更する。実験室から退出する人が「消灯・戸締り・火気・水道等」の確認をして退出するための退出時チェックリストを使用する。
事例17 実験手順を誤り無人運転中に冷却水を循環させるためのホースが熱で破損し、装置周辺が水浸しになった
- どこで
-
実験室
- どうしていた時
-
管状炉で試料の熱処理実験を開始し、無人運転させ学内で開催されていた講演会に出席していた時
- あらまし
-
管状炉稼働時に開くべき循環冷却水のバルブを誤り、冷却水が流れない状態で加熱を開始した。その後、加熱が長時間になるため、実験室から退出し無人運転を行った。無人運転中に、循環水が流れなかったため、炉のフランジが高温になり、冷却水循環用のホースが熱で軟化し、水圧によりホースが破損した。破損部から冷却水が漏れだし漏水が起きた。無人運転中の装置の定期チェックの際に漏水を発見した。漏水により、管状炉の炉芯管が破損した。
- 原因
-
開くべき循環冷却水のバルブを誤った。
- 対策
-
- 流量スイッチ等を用いて、通水を確認し、通水しないと電気炉に通電できないようにする
- より詳細のマニュアル整備、電気炉運転前後のチェックリストによる作業手順の確認
事例18 実験後、蛇口とバルブを閉め忘れ退室・帰宅し、実験室等5部屋と廊下が水浸しになった。
- どこで
-
実験室
- どうしていた時
-
実験を終了させ帰宅していた時
- あらまし
-
蛇口と実験機器をホースで接続し、水を出して実験後、蛇口及び実験機器のバルブを閉め忘れ帰宅したことで水が流れ続け、排水用のタンクから水が溢れた。当該実験室から出入口を通じて廊下に水が漏れ出し、同じフロアの実験室等5部屋及び廊下が水浸しになった。
- 原因
-
帰宅時に実験室の確認を忘れた
- 対策
-
- 操作手順書を設置し、終了時にノートに使用者、日時を記入し終了手順をチェックする。
- 蛇口にチューブを接続せず、機器上部に設置したタンクに水を溜め、使用する。排水用タンクをバット内に収め、水が溢れても被害を最小にする。
- 操作手順書を設置し、終了時にノートに使用者、日時を記入し終了手順をチェックする。
事例19 除湿器からの排水の固定が外れ、1階下の実験室及び廊下の一部が水浸しになった。
- どこで
-
実験室
- どうしていた時
-
実験終了後無人の状況下
- あらまし
-
除湿器本体にホースを接続し、ホースから直接流し台に排水するようにしていた。ホースが流し台から外れ、床に向かって排水したことで、1階下の研究室及び廊下の一部が水浸しになった。
- 原因
-
ホースの固定が簡易的だった。
- 対策
-
ホースが外れないよう、器具で固定を行う。定期的に居室内を確認する。
事例20 実験後、蛇口を閉めるのを失念し、廊下、実験室、1階下の実験室2部屋が水浸しになった。
- どこで
-
実験室
- どうしていた時
-
実験を終了させ帰宅していた時
- あらまし
-
蛇口と実験器具をチューブで接続し、冷却水として使用していた。蛇口を閉めるのを失念して退出し、退出後に蛇口と実験器具を接続するチューブが外れ、水が流出した。廊下、実験室、1階下の実験室2部屋が水浸しになった。
- 原因
-
退室時のチェックリストは存在したが、使用していなかった。
- 対策
-
- チェックリストを2名で確認するようにする。
- 教員も定期的にチェックリストを確認する。
- チェックリストを2名で確認するようにする。
事例21 装置の配線の一部が分電盤の銅バーに触れ、光と煤が発生した。
- どこで
-
実験室
- どうしていた時
-
改装に伴い装置のコードの長さが足りるか確認しようとしていた時
- あらまし
-
他装置が稼働中で分電盤のブレーカーが上がっているにもかかわらずコードの長さを確認しようとし、配線の一部が分電盤の銅バーに触れ、光と煤が発生した。
- 原因
-
- 特別教育を受講していない(有資格者でない)学生が分電盤のカバーを開けたこと。
- 分電盤のカバーに警告ステッカーが貼られていなかったこと。
- 分電盤のブレーカーが上がっている状態で作業したこと。
- 対策
-
研究室内にて改めて学生に安全教育を実施した。
事例22 水槽の循環ポンプの付属ホースが水槽外に向き漏水が発生し、実験室が水浸しになった。
- どこで
-
実験室
- どうしていた時
-
- ホースを固定せずに作業を実施した。
- 作業中に現場を離れた。
- あらまし
-
海水の入った水槽の中の水を循環しているポンプの流量を測定するため、ホースを水槽から外し測定を行った。その後一時現場を離れ再度測定するために実験室に戻ると、ホースが水槽の外に向いており、水漏れにより実験室が水浸しになった。
- 原因
-
- ホースを固定せずに作業を実施した。
- 作業中に現場を離れた。
- 対策
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- 研究室内学生に注意喚起
- ホース接続、機械バンドの締め直しおよび接続確認
- 防水シート・吸水土嚢の設置
事例23 研磨機の排水ホースがバケツから外れ、床に広がった排水が隙間を伝い階下の実験室に漏水した。
- どこで
-
実験室
- どうしていた時
-
研磨機でビーカーを使い、水を流しながら研磨作業を行っていた時
- あらまし
-
研磨機本体に設置されている排水ホースの先端をバケツに入れ排水していたが、ホースがバケツから外れ床の一部が浸水した。そのまま気付かず作業を続けたため、隙間を伝い下の階の実験室に漏水した。
- 原因
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排水ホースを固定していなかった。
- 対策
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- 排水ホース、バケツを固定する。
- バケツを作業者が視認しやすい位置に設置する。
- チェックリストで作業手順を確認する。
事例24 装置の冷却用の水を水道からホースで繋いでいたが、接続部分の劣化した箇所から水漏れが発生し、隣及び階下の実験室に漏水した。
- どこで
-
実験室
- どうしていた時
-
装置で実験を行っていた時
- あらまし
-
装置の冷却用の水を水道からホースで繋いでいたが、接続部分の劣化した箇所から水漏れが発生し、その後実験室を離れていた間に漏水が広がり、両隣の実験室及び一階下の実験室に漏水した。
- 原因
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- 水道とホースの接続部分の劣化に気付かなかった。
- 作業中に実験室を離れた。
- 対策
-
- 劣化したホース・接続器具を取り換える。
- 水道とホースの接続をよく確認する。
- 実験中に装置のそばを離れない。
- チェックリストで作業手順を確認する
事例25 浄水器の排水ホースの先が外れ、床に水漏れした。週末を挟んでいたため、床に広がった排水が隣と階下の居室に漏水した。
- どこで
-
居室
- どうしていた時
-
浄水器を使用していた時
- あらまし
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浄水器を使用後、水道の蛇口の閉め方が甘く水道が完全に止まっていなかった。また固定していた浄水器の排水ホースの先が外れ、床に水漏れした。週末を挟んでいたため、床に広がった排水が隣と一階下の居室に漏水した。
- 原因
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- 水道の蛇口の閉め方が甘かった。
- 排水ホースの固定が外れていた。
- 対策
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- 排水ホースをしっかりと固定する。
- 浄水器を使用する際の作業手順を表示し、部屋を離れる際に確認する。
事例26 実験ステージ用ブロックが落下したため、床に置いてあったケーブルを切断し、床にくぼみができた。
- どこで
-
実験室
- どうしていた時
-
実験準備をしていた時
- あらまし
-
実験台の隣のテーブルに置いてあった実験ステージ用ブロックに体が触れ落下した。重量があったため、落下した際に床に置いてあったケーブルを切断し、床にくぼみができた。今回人的被害はないが、万一足の上に落ちた場合は、骨折や断裂などの大けがになった可能性があった。
- 原因
-
- ブロックを隣のテーブルの上に置いていたため落下した。他の場所に置いていれば防げた。
- 長いスケールを使用していたため、隣のテーブルに置いていたブロックにぶつかり作業の邪魔になるためブロックを端に置いていた。
- 実験機器の組立作業と機器の検証を並行して作業していた。
- 対策
-
- 事故が発生しないような実験作業手順を作成・再確認する。
事例27 除雪車に取り付けていた除雪用のブレードが落下した
- どこで
-
大学構内駐車場
- どうしていた時
-
除雪車で除雪しようとした時
- あらまし
-
今季初の除雪作業の際、1回目の除雪時に除雪車から除雪用のブレードが脱落した。
当時除雪車の周囲に人はおらず、負傷者や器物の損壊はなかったが、人命にかかわる大事故につながりかねないトラブルの可能性があった。
除雪車の車検後に、業者が除雪車にブレードを装着する際、固定ピン等で固定するなど必要な作業を怠ったことにより発生したもの。 - 原因
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- ブレードを固定するための固定ピン・固定用スイッチを固定していなかった。
- 業者がブレードを装着する際に、必要な確認を怠った。
- 対策
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- 車検を実施した業者に対し、今後の適切な作業を要請する注意喚起を行った。
- 業者がブレード脱着作業を行う際には、動作確認を行ったか、作業が問題なく完了したかを大学と業者で相互に確認する。
事例28 床にこぼれた薬品を掃除するために使用していたバケツの水をこぼしたため、階下の実験室に水漏れした
- どこで
-
実験室
- どうしていた時
-
モップを使って床を掃除していた時
- あらまし
-
実験室内の床にこぼれ落ちた薬品をふき取るためモップを使い、床を掃除していた。
水を張ったバケツを通路に置き掃除していたが、移動の際にバケツを足にひっかけ、バケツの水のほとんどをこぼしてしまった。
床にこぼれた水の大半はふき取ったが、作業テーブル下の棚の中まで水が入り、その中にあった電気配管の隙間を伝って階下に水が漏れてしまった。 - 原因
-
- 薬品の管理が適切にできておらず、床にこぼしてしまった。
- バケツを狭い通路に置いて作業をしていた。
- 対策
-
- 実験台を離れる際は薬品の蓋をするよう注意喚起を行う。
- バケツは転倒しづらい物を使用する。ない場合はシンク内にバケツを置いて作業する。
事例29 実験装置の設置作業中にショートさせ火花が発生した
- どこで
-
実験室
- どうしていた時
-
実験装置の設置作業中
- あらまし
-
実験装置を分電盤に繋ぐ際、電圧チェックしようとしたところテスターのテスト棒を誤って違う箇所に接触させ、ショートし火花が発生した。
(作業者は、低圧電気取扱業務従事者の特別教育受講済み。) - 原因
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- 被覆がされていない箇所にテスターのテスト棒を接触させてしまった。
- 作業前に相談できないと思っていた。
- 対策
-
- 作業が不安な場合、相談・協力依頼をする。
- 実験機器設置の際の相談体制について周知する。
事例30 実験系可燃物の入ったゴミ袋から発火した
- どこで
-
実験室
- どうしていた時
-
実験廃棄物(実験系可燃物)の入ったゴミ袋をまとめていた時
- あらまし
-
実験系可燃物の入った45ℓのゴミ袋(中身は約半分)をまとめていた際、突然、袋の中で可燃ごみが発火した。室内に設置していた消火器により、すぐに消火した。
火災報知器は鳴動せず、人的な被害はなく、機器等への被害もなかった。 - 原因
-
処理済みと認識していた金属リチウムが、実際には完全に処理されておらず、未反応物が可燃ごみ袋内に残存していた可能性が高い。金属リチウムが完全になくなったことを十分に確認しないまま廃棄したことが発火の原因となり、周囲の可燃ごみに引火したと推定される。
- 対策
-
- 安全のための手引-薬品等の取り扱いにある基本的事項の確認を徹底する。(試薬を用いる際にはSDSを確認・理解し、特に金属リチウムなどの高い反応性を有する試薬を使用・廃棄する際は、最終的に完全に反応・処理されていることを確実に確認する。)
- 特に初めて扱う試薬や、取り扱いに慣れていない試薬については、事前に指導教員と十分に実験計画を相談し、安全管理を徹底する。
- 研究室内に高い反応性を有する試薬の処理マニュアルを整備し、確認しやすい場所に配置するとともに、危険物の廃棄時には、複数人で確認を行う。
事例31 給湯器に接続されていた給水ホースが外れ、床や階下の実験室等に水漏れした
- どこで
-
実験室
- どうしていた時
-
不在時
- あらまし
-
給湯器に接続されていた給水ホースが外れ、水が流し台ではなく横方向に噴出した。その結果、周辺の機器に水がかかり、床にも浸水した。発見が遅れたため、床に溜まった水が周辺の居室や廊下、さらに下階の居室や廊下へも漏水した。
- 原因
-
- 給水ホースの固定が外れていた
- 給湯器と水道管の配管(接続部)の耐久性が低かった
- 対策
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- 不使用時には常時水栓を閉じる
- 給湯器と水道管の接続部を耐久性・安全性の高い金属配管へ変更する
- 給湯器および給水用金属配管の定期点検を月1回以上実施し、緩みや劣化を確認する
- 施設内の緊急連絡体制を明確化し、内線番号や連絡手順を各室に掲示する
- 漏水時の初動対応マニュアルを作成し、水源遮断や被害拡大防止の手順を明文化する
- 上記の対策を通じて、安全な研究環境の維持と被害の最小化を図る
お問い合わせ
人事労務室 福祉・職員係
〒940-2188 新潟県長岡市上富岡町1603-1
電話:0258-47-9206 FAX:0258-47-9000